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30代の脱北女性キム氏(仮名)は中国と国境を接する某都市で昨年秋まで、2年以上にわたって「ノートテル」の密輸を行っていた。親の代から密輸業者としての長いキャリアを誇るベテランだ。

仕入れ先は中国の朝鮮族の業者だった。価格は235元(約3500円)。これを密輸し、市内の卸し業者に250元(約3750円)で卸す商売だ。一台あたりわずか200円の売上であるが、一度に数百台、多ければ1000台を仕入れていたという。500台としても売上が7500元、諸費用を引いてざっと半分ほどが利益となる。純利益3000元は、4人家族が半年は優に暮らせる儲けだ。1000台ともなれば、一晩で1年分の生活費が手に入る。

品物は未開封の箱詰めされたものなので、荷物もかさばる。