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速度戦とは、いわば突貫工事。指導者の記念日などに完成日を設定し、無理やり工事を進めて成果だけを追求する。この速度戦のせいで、手抜き工事や事故が相次ぐのだ。2014年には、平壌市内のマンションが崩壊し、数百人に及ぶ死者が発生し、党幹部が謝罪する事態に発展した。

それにもかかわらず北朝鮮は、このようなやり方を一向に改めようとしない。

速度戦について、元高級幹部の脱北者はデイリーNKに次のように語った。

「速度戦は金日成の時代から続く、北朝鮮式社会主義体制の優越性を宣伝するためのプロパガンダだ。また崩壊事故が発生したとしても、金正恩時代に新たに登場した『朝鮮速度』を諦めることは簡単ではない。当局は、民心を確保し体制の安定化を図るためにも、住民のための成果を何としてでも見せなければという強迫観念に縛られている」

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