北朝鮮当局は一般的に、労働災害などで死亡者が発生すれば、「党と首領への忠誠心が格別に高い者が命を捧げた」などしながら、プロパガンダに利用する。
しかし、今回は不注意による事故ということからプロパガンダに利用せず、さらに事故のニュースが拡散すると世論が悪化しかねないという判断の下、隠蔽を図っている。
「死亡者の遺族は、大切な子どもを失ったのに、当局の目が気になって、表立って悲しむことすらできずにいる」(情報筋)
このような労災事故は先月にも発生した。被災地が広範囲に渡り、動員された人員が多いことを考えると、他でも多数発生していることは想像に難くない。その原因は、北朝鮮の病弊の一つである「速度戦」のせいだ。