もちろん北朝鮮の人々も、言質を取られるような体制批判をするわけではない。例えば、昨年、北朝鮮の若者たちの間では「4丁高射銃で撃たれてみるか?」というジョークが流行った。
「4丁高射機関銃」とは、玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)前人民武力部長の公開処刑で使われた銃火器で、人間を文字通り「ミンチ」にする恐ろしいものだ。せい惨な処刑をジョークにするとは、いささか悪趣味だが、公開処刑が珍しくない北朝鮮の現実を反映していると言えるだろう。
(参考記事:玄永哲氏の銃殺で使用の「高射銃」、人体が跡形もなく吹き飛び…)間接的な表現で取り締まりから逃れようとする北朝鮮の庶民たちだが、運悪く拘束される場合もある。