最近、北朝鮮の保安署(警察署)の待機室(留置場)は、容疑者で溢れかえっている。当局が犯罪撲滅のため取り締まりを強化したせいで、逮捕される人が続出しているのだ。ところが、犯罪は一向に減らないという。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。
咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、清津(チョンジン)市内の各区域の保安署の待機室は、逮捕された人があまりにも多く、すし詰め状態となっている。そこに加えて、容疑者の面会、差し入れにやってくる人も多く、保安署の前庭には長い列ができている。
これは、中央が10月初めに下した「社会秩序維持に関する内部方針」によるものだ。詳しい内容について情報筋は言及していないが、「犯罪をドシドシ取り締まれ」という内容であることは想像に難くない。道の保安局と各区域の保安署は大々的な住民統制に乗り出し、ちょっとした犯罪でも逮捕するようになった。保安署にとって「絶好のチャンス」だからだ。