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北朝鮮の核の脅威をなくすためには、正恩氏の独裁を終わらせ、あの国にまったく別の、我々と理性と常識を共有できる体制を出現させねばならない。そのためにどんなに時間とコストがかかろうとも、本質的な解決方法は、もはや北朝鮮の「レジーム・チェンジ(体制変更)」しかないのである。

北朝鮮の予測不可能性は世界の安全保障、そして経済にだって悪影響を及ぼしうる。それ以前に、国民を虫けらのように扱う残忍さを鑑みれば、もはやレジーム・チェンジを強いる上での人道的な大義は整ったと言って過言ではない。

日米韓は国際社会の対北包囲を先導すると同時に、北朝鮮の前近代的な世襲体制を倒し、新たな国造りを担うことのできる民主勢力が北の国内に生まれるよう、力を傾けるべきなのだ。

問題はレジーム・チェンジをいつ、どのようにやるかだが、方法論については十分な検討が必要と言える。明らかなのは、行動するなら早ければ早いほど良いということだ。核兵器を持ったばかりの正恩氏と、数十個、あるいは数百個も揃えた正恩氏とでは、前者と対決する方がはるかにリスクが小さいからだ。

(文/ジャーナリスト 李策)