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今回の水害では、中国吉林省の延辺朝鮮族自治州でも甚大な被害が発生した。中国当局は、テレビ、ラジオ、携帯電話の一斉メールなどで迅速な情報伝達を行い、救助や復旧に際してはヘリコプター、ボート、重機を動員している。

一方の北朝鮮では、防災インフラは皆無に等しく、正確な気象情報を伝えるメディアもない。情報筋は「今度来る台風はどれぐらいの勢力で、どこに向かっているのか」とRFAの記者に逆に質問する有様だ。

また、被害を出すたびに大量の人員を動員して復旧作業をするしかない。ところが、革命史跡が最優先にされ、地域住民から怨嗟の声が上がっている。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋によると、人口12万の茂山(ムサン)郡では、中心市街地の半分にあたる約1万世帯が浸水被害を受け、被災者は数万人に達している。