とはいえ、懸念要素がないわけでもない。慈江道(チャガンド)情報筋が言う。 「北朝鮮の庶民は金正恩の悪口を言うのが常だが、核やミサイル実験のニュースには肯定的である場合もある。特に若者たちは核実験の報道が出るたび、『核保有国の公民(国民)』としての誇りを感じているようだ」
しかしこういう若者とて、広い世界に飛び出せる自由と核武装のどちらかを選択する機会があるなら、自由を選ぶ人が多いはずだ。そうした機会がない中で、ナショナリズムに傾倒しているものと思われる。
(参考記事:金正恩センスの制服「ダサ過ぎ、人間の価値下げる」と北朝鮮の高校生)こうした反応は今は一部だろうが、このまま時間が経過するとどのような意識が北朝鮮社会に芽生えるかわからない。