人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

その理由について情報筋は、大雨で国境監視塔などの国境警備設備が流され、脱北がしやすくなっていることを挙げた。

咸鏡北道会寧(フェリョン)市と川を挟んで向かい合う、中国吉林省の龍井市の住民によると、大雨による増水で、会寧税関の前から南陽までの区間で、多くの監視塔、潜伏哨所(身を隠して警備にあたる場所)、鉄条網が流されてしまった。当局は、警備が緩くなった隙を突いて、多くの人が脱北することを恐れているのだという。

また、国境地域への出入りを統制しないと、現地を訪れた商人を通じて、被害の状況が口コミで全国に広がる可能性がある。生活必需品の多くを中国からの輸入に頼っているため、国境地域で甚大な被害が発生したことが伝わると、不安心理を煽り、物価の高騰をまねきかねないからだ。

一方、両江道(リャンガンド)の情報筋は「ワイロさえ払えば、なんでもできるのがわが国」だと、国境地域への旅行完全禁止説に反論している。