ロシアは、同国のハサンと北朝鮮の羅津港を結ぶ鉄道を使って、シベリア産の石炭を搬出し、羅津港から韓国や中国に輸出してきた。ところが、石炭搬出量が今年に入って激減していることが明らかになった。ロシア極東の経済誌「ザラトイ・ローグ」が報じた。

同誌によると、この鉄道の今年上半期の輸送量は63万9000トンで、昨年同期比で18.8%減少した。同区間全体の貨物のうち、ロシア産の石炭が97.9%を占めるため、石炭搬出そのものが減少したと言える。

ロシアは2010年、不凍港である羅津港の一部の運営権を取得。北朝鮮への借款を含む220億ドル(約2448億円)を投資し、鉄道や港の第3埠頭の改修を行った。

「閉鎖が近い」

また、韓国の朴槿恵大統領とロシアのプーチン大統領は2013年に行われた首脳会談で、ロシア産の石炭を鉄道で羅津港に輸送し、そこから韓国の釜山、浦項に輸送する「羅津-ハサンプロジェクト」を推進することで合意した。

ウラジオストク港から輸出するルートに比べて、時間とコストが10~15%削減できることもあり、この鉄道の石炭輸送量は、2014年の18万トンから昨年は112万トンに急増していた。

ところが、韓国政府が対北朝鮮独自制裁の一環として、北朝鮮に寄港した船舶の韓国への入港を禁止したため、プロジェクトは頓挫していた。現在、このルートで羅津港に搬出された石炭は、中国に輸出されている。

ロシアは、対北朝鮮制裁が話し合われていた今年春の国連安保理の場で、羅津港からの石炭搬出に関しては例外として認めさせるなど、こだわりを見せていた。一方で、ザラトイ・ローグ誌は「このルートは非効率的であることが証明され、閉鎖が近い」と悲観的な見方を示している。

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