2009年11月に行った突然の「貨幣改革(デノミネーション=通過切り下げ)」によって、庶民の多くがコツコツと貯めてきたウォン建ての貯金を失った。ウォンを100分の1に切り下げ、交換に上限を設けるという極めて非常識な措置は「ウォンは紙くずである」という認識を植え付け、庶民を外貨預金へと走らせた。
当時、誰よりも怒りを覚えたのは市場で商売をしてきた女性たちである。職場に出勤せねば処罰を受ける上に、コメ1キロも買えない給料しか貰えない男性に代わり、女性たちが商売で家計を支え、血のにじむ思いで貯蓄をしてきたからだ。
最も恐ろしい存在
このように、北朝鮮当局と女性、特に50代~60代の女性は、長い対立関係にある。