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建設は2012年11月から始まった。労働新聞は2012年12月29日の記事で「大規模畜産基地建設のための闘争が力強く繰り広げられている洗浦台地からは、革新の便りが伝わってきた」「人民軍兵士、人民保安部イルクン、内務軍の兵士、省、中央機関、各道の突撃隊員たちが1ヶ月の間に数千ヘクタールの荒れ地を開墾した」と報じ、「洗浦は社会主義の武陵桃源(桃源郷)」だと激賛した。

全国から動員された5万人に及ぶ人々は、手作業で岩を崩し、地をならし、わずか1年で9000ヘクタール、東京ドーム1915個分、伊豆大島の面積に匹敵する牧草地を作り上げた。

次に畜舎、畜産物加工工場、飼料となる作物を栽培する畑、労働者が住む住宅1000戸、さらには観光客向けのホテル、スキー場まで作る野心的な計画が打ち出されているが、建設は、遅々として進んでいない。

今年4月15日の太陽節(金日成氏の生誕記念日)に竣工式を行ったが、除草剤が効かない雑草が根を下ろしてしまっているという。

現地で働く息子に会いに行った咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋が、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)に語ったところによると、家畜に与える飼料として、えん麦とトウモロコシを栽培しているという。