「秘密パーティー」の実態の一端は、韓国や日本において、すでに世の知るところとなっている。飢餓に苦しむ国民を尻目に、傍らに美女をはべらせて、高価な酒と贅を尽くした料理をむさぼる。まさに民族の恥とも言える破廉恥な行為だ。
しかし、このパーティーが、ただ北朝鮮支配層の蕩尽の場としてのみ存在してきかと言えば、それは違う。傍目には醜悪な行為だが、これはこれで重要な機能を持っている。
パーティーは、外務省や統戦部、国家保衛部などの重要機関がそれぞれ管理する招待所で、持ち回りで開かれる。どの招待所が使われるかは、当日まで明らかにされない。参加者はいかなる高級官僚でも、専用車を自ら運転して開催場所に行かねばならない。運転手すら信用しないほど、金正日は身辺警護と保秘の徹底に気を使っていたのだ。
金正日の「一喝」
堅く閉ざされた秘密のベールの内側で、酒池肉林の饗宴を繰り返す参加者たちは、国民に対する背徳の共犯者のようなものだ。