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しかし、こうした当局公認の携帯電話は国際電話はできず、海外への情報流出は難しい。そこで、北朝鮮の住民らは、違法に持ち込まれている中国キャリアの携帯電話を通じて、韓国や中国に国際電話をする。

北朝鮮の内部情報は、こうした違法携帯により流出されるわけだが、最近ではLINEやカカオトークなどのコミュニケーションアプリも活用されている。聯合ニュースは、流出経路やそのツールについては触れていないが、デイリーNKは、金正恩体制がLINE、カカオなどのアプリにも警戒を強めている情報をキャッチしている。

(参考記事:北朝鮮当局「LINE、カカオを取り締まれ!」…異例の通達

また、聯合ニュースは、「内部情報を違法に流出させる人を『南朝鮮のスパイ』と見なし、銃殺刑も含め処罰するという指示文の内容が一般家庭にも伝達された」としている。実際、昨年8月には、韓国へ定期的に国際電話をかけていた女性3人が銃殺される出来事も起きており、こうした過去の情報を裏付けるものといえる。

(参考記事:北朝鮮当局、韓国と「携帯通話」した女性3人を「見せしめ」で処刑

北朝鮮当局は、情報流出だけではなく、韓国や海外の情報が国内に「流入」することにも警戒している。

昨年3月には、2人の韓国人男性が北朝鮮当局によって拘束された。そして、わざわざ謝罪会見を開き、「国情院が作成した偽造紙幣や金正恩氏を冒とくする漫画、エロビデオや韓流映画を記録したフラッシュメモリーなどを北朝鮮に投入した」と告白させた。

(参考記事:超極秘「花豚事業」にエロビデオ投入作戦…北朝鮮が発表した「韓国人スパイ」の陳述書

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もっとも、金正恩体制からすれば、情報の流出入は国家体制を揺るがす「破壊工作」に過ぎないだろう。