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まったく役に立たなかった銀行が、ようやく機能の回復を始めたのだ。

北朝鮮には、公式には税金が存在せず、銀行が機能していなかったため、中央銀行が発行した北朝鮮ウォンも、海外から入ってきた外貨も一切国庫に入らず、半永久的に市場を漂い続ける状態となっていた。

北朝鮮当局は、市場での商行為を有料化したり、忠誠の資金などの名目で住民から事実上の税金を徴収したり、高級レストランやレジャー施設を建設して富裕層に使わせることで、流通する外貨を国庫に吸収するという形を取ってきた。

今回の銀行業務の正常化は、経済正常化に向けた動きと思われるが、北朝鮮の大衆が銀行に対して極度に否定的な印象を持っているため、利用がどれだけ進むかは未知数だ。