北朝鮮から脱出した女性が、中国の男性と結婚して生んだ縁故児童の人権実態が非常に深刻だ。これは、季刊誌「リムジンガン」(韓国版)の最新号が伝えたものだ。

同誌は、「縁故児童」とその生活の現場と課題に関する最新号の記事で、1990年代後半の食糧難の時期に大量に脱北した北朝鮮の女性たちが、中国の男性と結婚して暮らし始めて15年経ったが、今も脱北した女性たちは強制送還の危険にさらされていて、子供も深刻な人権危機に直面していると伝えている。

「縁故」という表現は脱北とは意味が異なる。国籍離脱を望んだり認めたことはないが、経済的な理由で中国に行かざるを得なかった北朝鮮女性で、すでに中国社会に深く根付いて生活しているという点から、脱北という一般的な用語とは区別される「(朝鮮との)縁故」という用語を使ったと雑誌は説明している。同誌は、北朝鮮から来た女性が中国の男性と結婚して、その間に生まれた縁故児童の最初の世代がじきに大人になる15年という長い時間が経ったと伝えている。また、自分の民族に対して北朝鮮政府が責任を持っているのであれば、原因が何であれ海外に出て暮らすことになった朝鮮の人や、新しく生まれた北朝鮮の縁故児童に対する初歩的な調査だけでも行わなければならないと主張している。

それ以外にも、北朝鮮政府は脱北した女性に対して強制送還だけを要求してきたと指摘し、(中国政府は)成長して10代になった子供がいる縁故家庭を壊してまで、朝鮮政府の要求どおり女性たちを逮捕して送還していると説明した。

雑誌はまた、縁故児童の集団の規模はまだ未知数だが、数万人あるいは数叙恊lとも推定されていると伝えた。

「リムジンガン」はまた、中国に住んでいる15人の縁故児童の実態を詳しく調査して、それに関する記事も掲載している。同誌は15人の縁故児童のうち、生みの親と一緒に住んでいる子供は70%未満で、実父である中国の男性に心身の障害があるという子供が7人(46.7%)、社会的障害者の子供が3人(20%)と、約70%の子供に家計の運営や子供の教育上障害があるという調査結果が出たと明らかにした。

特に、他人の保護を受けている縁故児童の割合が30%以上という調査結果が出たという。一方で、教育問題においては何の制約もなしに学校に通うことができる中国の教育制度のため、差別なしに全員100%学校に通っていることが明らかになったという。

「リムジンガン」は縁故児童の成績があまり良くないため将来が懸念されて、精神的、心理的な特異性から正常な社会化に失敗する可能性があるとも指摘している。

学業の成績があまり良くない理由について雑誌は、心理的な問題、また家庭の問題に起因していると分析し、こうした家庭の特徴は、家庭がすでに解体していたり危機にさらされていること、生母の逮捕など極端な状況を直接目撃したり一緒に体験したこと、また自立できるだけの収入がなかったり非常に貧弱な状態に置かれていることと指摘している。

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