スイス連邦政府は、現地時間の18日午後6時、自国内の北朝鮮関連の資産の凍結を含む、対北朝鮮独自制裁を実行した。同国は、今回の独自制裁が、3月に国連安保理で採択された対北朝鮮制裁決議2270に従った措置だと明らかにしている。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

今回の独自制裁はまず、金融分野をターゲットにしている。スイス国内の北朝鮮政府、朝鮮労働党など北朝鮮関連の資産は、すべて凍結された。ただし、大使館の維持や外交活動に必要な資金を取り扱う口座は、対象から除外されている。

また、金融サービスの利用が全面的に禁止され、スイス国内にある北朝鮮系銀行の支店やその口座は6月2日までに閉鎖される。さらに、スイスの銀行が北朝鮮に支店、子会社、関連機関を新規設立することが禁止され、既に存在する支店や口座も6月2日までの閉鎖が求められている。

次にターゲットになったのは輸出入の分野だ。スイス政府は、従来の贅沢品輸出禁止措置の対象を大幅に拡大し、高級時計、スノーモービルなどのスキー関連用品、ゴルフ、ボーリングなどのスポーツ用品も輸出禁止品目に指定した。

2006年に採択された国連安保理の対北朝鮮制裁決議1718と、2013年の決議2094では、北朝鮮への贅沢品の輸出を禁止し、EU、スイスも同様の措置を取っているが、今回それがさらに強化された形だ。

また、航空燃料の北朝鮮への輸出、金、石炭、鉄、レアアースの北朝鮮からの輸入も禁止された。

輸出入されるすべての品に対して通関検査が行われることとなり、輸出にあたっては、いかなる品目でも一切の例外なく連邦政府経済省の承認が必要になる。

海運、航空分野では、北朝鮮企業との契約が禁じられ、北朝鮮との関係が疑われる航空機のスイス国内への離着陸、領空通過が拒否できることとなった。

人的交流も独自制裁の対象だ。北朝鮮国民がスイス国内の教育機関で応用物理学、コンピュータ、核工学関連の授業を受講することが新たに禁じられ、北朝鮮軍関係者の、スイス国内での軍事訓練参加も禁止された。

スイス国営放送によると、この軍事訓練とは、ジュネーブ安全保障政策センター(GCSP)で行われているものだ。2011年から北朝鮮の軍関係者8人が無料で軍事訓練を受け、16万スイスフラン(約1783万円)の予算が投じられた。

それに対して、スイス国内から批判の声が上がったため、昨年2月からは費用を自己負担するなら参加できる形に切り替わっていたが、今回の制裁強化で参加そのものができなくなった。

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