ロシア政府に、難民申請や一時亡命の申請を行った北朝鮮人の数が、2011年からの5年間で328人にのぼることが、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が入手したロシア連邦移民局の資料で明らかになったものだ。

申請を行った総数は2011年から2015年9月までの時点で153人。内訳は、2011年67人、2012年32人、2013年27人、2014年9人、2015年18人だ。このうち、難民認定を受けたのはわずかに1人だった。

劣悪な労働環境に耐えきれず

また、一時亡命を申請したのは2015年9月までの時点で175人。内訳は、2011年43人、2012年64人、2013年22人、2014年32人、2015年14人だった。うち115人の一時亡命が認められている。

ロシア政府に保護を求めた北朝鮮人の多くが、北朝鮮から派遣されシベリアの木材伐採などに従事していたが、劣悪な労働環境に耐えかねて脱走した労働者と見られる。

なお、北朝鮮とロシアは今年2月2日に「不法滞在者の強制送還協定」を結んでいるが、それ以降の難民や一時亡命の申請の取扱いについては明らかになっていない。

ロシアが、難民申請をほとんど認めない理由は不明だが、難民として認めた場合、難民条約に基づき、保護する必要が生じ、外交的な負担になるためと見られる。一時亡命の場合は、そうした義務は生じない。

ちなみに、米政府のネット監視システムを暴露した元CIA職員のエドワード・スノーデン氏もロシアに滞在しているが、政治亡命や難民ではなく、一時亡命者扱いだ。身柄の引き渡しを求めている米国との摩擦を最小化するための措置だという。

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