しかし、北朝鮮は日本の大半を射程に収めるノドンを多数、実戦配備している。日本や韓国、在日米軍基地を狙うのに、ICBMなど必要ないのだ。
むしろ、日本の防衛を考える上では、北朝鮮による固体燃料推進ロケットの開発動向に注目した方が良い。北朝鮮が使用している液体燃料ロケットは、発射前に燃料を注入しなければならないため、普段は地下に隠れている移動式発射台も、1時間ほど地上に露出することになる。ところが固体燃料を使えば発射前の注入を省くことが出来るので、事前の探知が難しくなるのだ。
朝鮮半島を取り巻く軍事情勢は、ほんの数年前と比べても様変わりしている。米韓は金正恩氏に対する「斬首作戦」を導入しようとしているし、日本は集団的自衛権の行使に踏み込むことで、北朝鮮の潜水艦を先制攻撃すらことすらあり得る状況になった。
(参考記事:米軍が「金正恩斬首」部隊を韓国に送り込んだ)(参考記事:いずれ来る「自衛隊が北朝鮮の潜水艦を沈める日」)
北朝鮮による核弾頭小型化と固体燃料ロケット開発は、ふたつの面で東アジア安保の緊張を高める。