北朝鮮当局は今月10日、開城(ケソン)工業団地の閉鎖を決定し、残された韓国企業の設備などを清算、つまり没取すると宣言した。これに対して北朝鮮国内から当局を非難する声が上がっている。
平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋によると、工業団地の閉鎖を最も悲しんでいるのは、元従業員とその家族だ。当局は彼らの動揺を懸念し「そのうち再開される」と宣伝してきたが、没収の発表がなされるや「騙された」と怒っている。
「当局の財産没収は恥ずかしい」
また、工業団地と直接関係のない住民も「(当局は再開されると宣伝していたが)どうせ嘘だと思っていた」「まるで強盗」と当局を非難する声を上げている。一部の住民からは工業団地に勤めていた北朝鮮労働者が設備を壊したり、盗んだりしたことを隠すために「再開される」との嘘を流したと見ている。