デイリーNKは、中国が3月1日から北朝鮮産の石炭の輸入をストップしたと伝えた。一方、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、鉄鉱石の輸入は継続されているという。

RFAの咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋は、対北朝鮮制裁決議案の採択後も、北朝鮮有数の鉱山である茂山(ムサン)鉱山からは、中国への鉄鉱石の輸出が続けられていると語った。

茂山鉱山で産出する鉄鉱石を購入しているのは中国の「延辺天池工業貿易公司」だ。同社は、北朝鮮の保衛部(秘密警察)系の新興貿易会社、軍系の興盛会社など様々な北朝鮮政府系の外貨稼ぎ会社が鉄鉱石の輸出契約を結んでいるという。

鉄鉱石の搬入のため、1日に20トントラックで20台から30台が2往復していることから、1日の輸出量は数千トンに達するものと見られる。

また、咸鏡北道の別の情報筋は「制裁で中朝貿易が萎縮するかもしれないと心配していたが、北朝鮮の外貨稼ぎ関係者は『問題ない』と大口を叩いている」としながら次のような楽観的な見方を示しているという。。

「貿易が停滞すれば中国側の企業にも悪影響が生じ、莫大な経済的損失を被る。中国政府は制裁に積極的に同調することはないだろう」

「自国民の雇用が失われるような事態を中国政府が傍観することはないだろう」

また、先日来の石炭輸入ストップの情報は、今回の茂山とは数百キロ離れた新義州(シニジュ)からのもので場所が違い、茂山に面しているのは吉林省、新義州に面しているのは遼寧省と省が異なるため、政策に違いがある可能性もある。

さらに、別の理由も示唆されている。

中国当局は昨年1月、大気汚染への対応策として質の悪い北朝鮮産の石炭の輸入を禁止している。また、RFAによると、中国山東省の龍口港当局は、中国に輸出された北朝鮮産の石炭の重量が契約より20%以上も満たないケースがあることを発表した。

つまり、石炭輸出の停止は、対北制裁決議とは全く別の理由による可能性があるということだ。

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