北朝鮮が、対北朝鮮制裁や米韓合同軍事演習、そして「斬首作戦」に反発しているが、国内の知識人の間では「絶対に戦争を起こさない」と評価されているという。

私事旅行で訪中した北朝鮮の内部情報筋は、デイリーNKに次のように語った。

「金正恩氏は、核の先制攻撃とか言いながら戦争の雰囲気を高めているが、インテリ(知識人)は、『最高指導者が言う戦争の脅威は、口だけに過ぎない』と冷笑している」

情報筋によると、北朝鮮は二重、三重の監視システムが敷かれており、情勢の話題には敏感で消極的になりがちだが、学校の教員や大学を卒業したインテリは、会議や食事の場所で情勢について話す。韓国や米国の対北放送を聴いたり、海外情報に触れることができるインテリが増えたからだという。

彼らは、金日成時代から強調されてきた戦争に勝つための3つの要素、すなわち「軍人の政治思想的準備」「戦争物資の完璧な確保」「国際社会の支持と連帯」を取り上げながら、「本当に戦争が起きたら、祖国のために命を捧げる軍人がいるかどうかは疑わしい。米国では、参戦すればお金がもらえる。我々も軍人にお金を払えば戦争に勝てるんじゃないか」と話すという。

また、「戦争をするためには、3年間分の米とおかず、そしてガソリン・軽油などが必要だが、それもない。戦争のための予備物資倉庫にあった米も『元帥(金正恩氏)の配慮』と言いながら、配給として支給した。人民軍(北朝鮮軍)が、米ではなく雑穀を食べている実情で、どうやって戦争をするのだ」と、現実的な見方をしている。

こうしたシニカルな見方は、とりわけ若いインテリたちに顕著だ。

若いインテリは、「中国は果たして親善国なのか、それとも警戒すべき国家なのか」というテーマについても議論しながら、「最終的には助けてくれるだろう」という親中派と、「いや、中国はすでに韓国と手を握ってしまった」という反中派に分かれ熱い議論を繰り広げる。

また、「首領(金正恩氏)も、思い通りにいかず中国の力に振り回される」という意見では一致するが、第2次朝鮮戦争が起これば、「中国は韓国を叩くだろう」と「中国は、北朝鮮を占領するだろう」と真っ二つの意見に分かれる。

さらに、「中国は、先進国の韓国と背後で結託して、世界経済を独占しようとしている。将軍様(金正日総書記)が死んだとき『中国は信じない』という遺言を残している」と言いながら、中国論についても真剣に議論をするという。

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