北朝鮮国内では、既に制裁のニュースと共に、社会不安が広がっている。制裁による中朝交易の停滞は、イコール市場の停滞であり、生計に大ダメージを与えることになりかねないからだ。すでに草の根資本主義が急速に広がり、商売、すなわち「金儲け」に目覚めた多くの北朝鮮庶民にとって、「反米闘争」「革命闘争」も「核・ミサイル」も無用の長物であり、商売の邪魔以外の何者でもない。
(参考記事:北朝鮮で広がる「制裁不況」への不安)(参考記事:北朝鮮軍に大量志願、金正恩氏の「肉弾戦士」になると言うけれど)
さらに、北朝鮮経済の柱ともいえる「資源輸出」も3月1日からストップされたとデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。しかし、北朝鮮当局は、なんら対策を講じず、そればかりか一部の幹部は「輸出禁止はそのうち解除される」という脳天気な見方すら口にしているという。
(参考記事:中国、北朝鮮産石炭の輸入を全面停止…金正恩氏への不満につながる可能性も)北朝鮮は、5月に36年ぶりとなる朝鮮労働党第7回大会を控えている。