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 ※この記事には、自殺に関する具体的な記述が含まれています。

世界保健機関(WHO)の2012年の統計によると、10万人あたりの自殺率(年齢調整なし)のランキングでは、北朝鮮は39.5人で1位だった。ちなみに2位は韓国(36.6人)。また、WHO世界標準人口の年齢構成だとした場合の年齢調整後のランキングでは、1位はガイアナ(44.2人)で、北朝鮮(38.5人)はそれに続く2位だった。韓国は、28.9人で3位だった。

北朝鮮で「自殺は労働党と指導者に対する背信行為」という重大な罪とされている。理由を問わず、自殺者とその家族は敵対階層に分類されてる。北朝鮮の思想にはキリスト教の影響が強いと言われているが、自殺を罪と見るのもキリスト教と同じだ。

それにもかかわらず、WHOのデータで北朝鮮の自殺率が高いのはなぜだろう。WHOの調査はあくまでも推計だが、北朝鮮で自殺が増加している実情を米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は伝えている。

借金を苦に母親が子供を残して自殺

RFAの平壌の情報筋は、北朝鮮で市場化が進んでいるにもかかわらず、国がその実情に合わせた政策を実施しないことで、社会構造がいびつになり、自殺が増えていると語る。