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北朝鮮の朝鮮人民軍系の貿易会社が、中国企業と結んだ養殖場経営の合弁契約を一方的に破棄し、別の中国企業と契約を結んだためトラブルに発展。中国企業の間で、北朝鮮投資への不安と怒りが広がっている。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。

中国の対北朝鮮情報筋の話を整理すると、顛末は次の通りだ。

ことの発端は2004年まで遡る。朝鮮勝利経済貿易会社(以下勝利貿易)は、中国遼寧省の遼寧宝華実業集団(以下宝華集団)に、鴨緑江の河口にある薪島(シンド)の養殖場への投資を持ちかけた。

この勝利貿易のバックは、粛清された張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長の傘下にあった54局だと言われている。北朝鮮との合弁事業はかなりリスキーだが、中国とのコネクションを持っていた張成沢氏の庇護を受けられるならば、と判断したのだろうか、宝華集団は勝利貿易と数千万ドルを投資する契約を結んだ。

「処刑」で急変

当初は問題なく運営されていたものの、事態が急変したのは2013年の年末のことだ。