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張氏が処刑されてしまったのだ。

金正恩第1書記は、張氏が持っていた中国利権をすべて取り上げ、勝利貿易も、新たに作った朝鮮人民軍系の朝鮮城山経済貿易連合会社(以下、城山貿易)に吸収させた。城山貿易は「自分たちが事業主体だ」と主張し、宝華集団と何ら相談もなく、一方的に契約を破棄してしまった。そして、別の中国企業の潤増集団と契約を結び直したというものだ。

当然のことながら、宝華集団と潤増集団の間で大トラブルとなった。しかし、相手が北朝鮮であるだけに、簡単に解決するはずもなく、宝華集団は中国政府に泣きついた。

宝華集団の訴えを受けて中国政府は、駐平壌中国大使館を通じて北朝鮮側に強く抗議したが、朝鮮人民軍をバックにつけた城山貿易は聞こうともしなかった。

2012年に、北朝鮮の鉱山に4000万ドルを投資した遼寧省の企業が、儲けはおろか投資金を一銭も回収できずに追い出された事件が起きた際には外交問題となっているが、今回のケースも外交問題化する可能性が浮上している。

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ちなみに潤増集団は、丹東にある北朝鮮レストランで起きた従業員への暴行事件への関与が疑われ、対北朝鮮ビジネスから排除されていたのに、どういうわけか新たなパートナーに選ばれた。

輸出利権を独占

今回の事件を受けて、北朝鮮に投資をしている中国企業関係者の間では不安と怒りが渦巻いている。