金正恩第1書記は、やっぱり型破りな指導者だ。もちろん良くない意味でだ。
金正恩氏が、2013年に張成沢(チャン・ソンテク)氏を処刑したのを皮切りに、気に入らない幹部、そしてスキャンダルの疑いを持たれた芸術関係者まで、片っ端から粛清・処刑したことは既に知られている。
(参考記事:北朝鮮、スパイ容疑の芸術関係者を「機関銃で粉々に」)こうした残忍な性格だけでなく、正恩氏の勝手気ままな振る舞いに指導層も困り果てている。
北朝鮮では金日成氏、正日氏と最高指導者の服装やヘア・スタイルを真似るのはある種の慣例だった。「覇気ヘア」と呼ばれる正恩氏のあの特徴的なヘア・スタイルも、青少年に半ば強制されている。もちろん、あそこまでの極端な刈り上げではないが、理髪店に行くと、何も言わなくても勝手に覇気ヘアにされるという。そうかと思えば、「俺の真似するな」という指示を下し、「極太ズボンを履くな!」とブチ切れる。
(参考記事:北朝鮮「男は黙って覇気ヘア」逆らえば「無慈悲にバリカン虎刈り」)(参考記事:金正恩氏「俺のマネ禁止令」を下す…「同じズボンを履くな!」)
このように、やりたい放題の金正恩氏は、火気厳禁の工場での「歩きタバコの現地指導」で、北朝鮮の年配の男性から顰蹙を買っている。