北朝鮮が今月6日に行った核実験に対し、中国は「国際社会の反対を顧みず、またしても核実験をしたことに、中国政府は厳正な立場を表明した」(王毅外相)と、強い不満を見せている。

一方、北朝鮮は、9日に朝鮮中央テレビで放映した昨年10月10日の朝鮮労働党創建70周年軍事パレードの映像から、中国の劉雲山政治局常務委員の姿を削除するなど、中国に対して不満を表している。

改善の兆しを見せていた中朝関係は再び冷え込むとの見方が大勢を占めるなか、北朝鮮当局は、既に去年12月の時点で、中国に対して「当て付け」らしき方針を示していた。それは国内における「中国製品使用禁止令」。詳細について米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

RFAの平安南道(ピョンアンナムド)の情報筋は語る。

「中国製品使用禁止令が下されてから、市場には『糾察隊』が出動し、中国製品の取り締まりを行うようになった」

情報筋によると、学校でも同様の指示が下された。中国製の文房具などを持っている子どもたちは帰宅させられ、別のものを持ってくるように言われたという。

このような措置に、子どもを持つ親は「中国製は10年履いても大丈夫だが、北朝鮮製は1ヶ月に何足も履きつぶすほど質が悪い」「中国との関係が悪化したといって、罪のない子どもたちの足を凍えさせなければならないほどのものか」と強い不満を表した。

平壌の情報筋によると、平壌市内の通りのいたるところに糾察隊が立っており、通行人が中国製の服を着ていないかチェックをしている。とりわけ、人気の高い中国製の高級コートやブーツが取り締まりの対象になっている。

国内で流通する製品のかなりの割合を占める中国製品の禁止令に対して、北朝鮮住民は激しい不満を示している。 幹部やトンジュ(金主、新興富裕層)はもちろん、庶民でさえも「頭の先から足の先まで中国製」という現状の北朝鮮で、多くの市民は「こんな命令が長続きするわけがない」(情報筋)と見ている。

また「どうせそのうちうやむやになるだろう」と状況を見守りつつ、庶民は質の悪い国産品、金持ちは他の国の製品を使うことで取り締まりを逃れている。

「いくら頑張っても国産品の質は外国製に敵わない」「国同士の関係が悪くなったからと、生活必需品まで取り締まるのはひどい」と皆一応に当局のやり方を批判しているという。

各情報筋は、今回の禁止令が、12月12日のモランボン楽団の北京公演のドタキャンの前か後かは明らかにしていない。また、新義州(シニジュ)や恵山(ヘサン)など中朝貿易の拠点都市や、他の地方都市の状況は伝えていないが、あまりにも非現実的な今回の禁止令が、地方ではまともに施行されていない可能性もある。

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