北朝鮮が、人権問題をめぐり米国への反発を強めている。
朝鮮労働党機関紙の労働新聞は8日、米国が「謀略的な『人権騒動』に執着」するのは、北朝鮮の「体制崩壊」を実現しようとするものだと非難する論評を掲載。内閣などの機関紙・民主朝鮮も同日付の論評で、米軍のアフガニスタンでの病院爆撃問題に触れ、「悪の帝国である米国を国際人権法廷に必ず引きずり出すべき」と主張している。
いずれも朝鮮中央通信が報じた。
米国や日韓、EUは近年、国連などで北朝鮮の国家的な人権侵害に対する追及を強めており、金正恩政権は激しく反発。6日の核実験に際して北朝鮮政府が発表した声明でも「対朝鮮経済制裁と謀略的な『人権』騒動」を非難している。
政治犯収容所で凄惨な拷問や公開処刑を繰り返してきた北朝鮮の国家的な人権侵害は、清算が不可能なレベルにあるとも言え、もはや金正恩体制への責任追及から逃れられないと絶望したことが、核問題での暴走につながっているとも見ることができる。
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