国連総会は17日(米東部時間)、北朝鮮の人権侵害を非難し、国際刑事裁判所(ICC)への付託などを含む「適切な行動」を行うことを安保理に促す北朝鮮人権決議案を圧倒的多数で採択した。

その翌日18日、中国共産党機関紙の人民日報系の「環球時報」は社説を通じて、「中国が反対票を投じたのは、一貫堅持してきた他国に対して内政干渉を行わないという原則に基づいたに過ぎない」と説明した。

中国からも「北朝鮮人権問題」に批判の声

環球時報は、「中国が国連総会で北朝鮮人権決議案に中国が反対票を投じたことは、北朝鮮の人権状況を支持している意味ではない」と主張した。

さらに、中国のネットや知識人の間では、人権決議案に反対票を投じたことを批判する声があり、中国政府に北朝鮮の人権問題を批判する陣営に加わって欲しいとの意見があることを紹介しながら、これは国際社会の批判の影響を受けたもので、同国政府がそうした圧力を受けていることを、北朝鮮は理解すべきだと説明した。

先日、モランボン楽団が北京公演を突如中止した「ドタキャン騒動」についても、中国国民の感情に影響を与えたとしながら、突如のキャンセルを暗に批判した。

また「海外からの圧力は必ずしも悪いものではない」とした上で、「中国政府は、西側から人権の概念を取り入れたが、それは中国社会の発展と一体化し、社会に定着した」と伝えたうえで「中国は西側からの圧力に抵抗しつつも、いいものは受け入れ、西洋の思想を中国現代化の材料となり、独特の発展を成し遂げた」と強調。北朝鮮が国際社会の忠告を受け入れ、国際社会からの圧力に対して柔軟な対応を求めた。

中国の国営メディアが、北朝鮮の人権問題に関して指摘を行ったことは異例のことだ。

同紙は、「北朝鮮は、単独で苦境からぬけ出すのは難しい」と中朝関係の改善を促す社説を掲載したり、核実験に対しては「強行すれば援助を減らす」と北朝鮮を脅迫するような社説を掲載するなど、北朝鮮に対して何度も苦言を呈している。

環球時報は、人民日報など「高級紙」が伝えない「中国のホンネ」を伝える役割を果たしているが、その過激な論調でしばしば議論を巻き起こしている。

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