北朝鮮は、社会には差別がいっさい存在せず、あらゆるセクターで平等な権利が十分達成され、実施されている国であると自称している。

言うまでもなく、大ウソである。「北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)」の最終報告書(以下、国連報告書)はこの点を厳しく指弾している。また、同報告書に基づく決議が国連で昨年に続き今年も採択されたことで、北朝鮮が「差別のひどい国」であるということは世界の常識になった。

国連報告書がとりわけ問題視しているのが、「出身成分」による差別と女性差別だ。

(参考文献:北朝鮮における人権に関する国連調査委員会の報告/B.差別

「出身成分」は、「親の職業は何であるか」「過去、身内に反体制分子はいなかったか」など、出自や家庭環境をもとに国民を上から「核心階層」「動揺階層」「敵対階層」の3階層に分け、それをさらに50前後のカテゴリーに細分化したものだ。北朝鮮国民はそのうちのどこに属するかによって居住地、職業、食料の入手、公共サービスにおいて大きな差をつけられてきた。

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中でも「敵対階層」は政治犯収容所に送られるなど粛清のターゲットになっており、多くが虐待の中で凄惨な死を遂げている。