まず、中東情勢や対ロシア関係に力を振り向けているアメリカは、北朝鮮に関心がない。
また、アメリカが関係改善を進める相手として、キューバは「OK」でも北朝鮮が「アウト」となる理由が厳然としてある。オバマ大統領も、任期中にイランやキューバとの関係改善を固めるだけで大忙しだろうし、自分に対して人種差別的なヘイトスピーチを繰り返す北朝鮮に対し、感情的な拒否感を持っていてもおかしくはない。
次に韓国は、表面的には北に対して強気だ。8月の軍事的緊張の際、北朝鮮の地雷で自軍兵士が吹き飛ばされる動画を公開するなどして国民の「愛国心」を鼓舞してきただけに、弱腰な態度は見せられない。しかし本音では、近く予定されている高官会談に期待したい現実があり、今ここでことを荒立てる気はないのだ。
日本はどうか。