しかし、観光客の多い羅先(ラソン)経済特区には、外国人相手に売春を行う女性が存在する。女性たちは、北朝鮮当局が管理していると見られるが、健康管理がどのように行われているかは不明だ。エボラウイルスに対して異常とも言える対策を行ったことを考えると、もしエイズ感染者が存在したとしても、徹底的に隠蔽するので外部に知られることはないだろう。

一方、北朝鮮でHIV以外の性感染症の感染は拡大しているという説もある。

1980年代までは少なかった売春行為が、90年代後半の大飢饉「苦難の行軍」の頃から急増した。生き残るために売春を行う女性が増えたためだ。現在では組織化するほど売春は大々的に行われている。

売春業が拡大するにつれ、女性たちの間では、梅毒や淋病などが蔓延しているという。北朝鮮当局は2005年、梅毒と淋病患者を全面調査せよとの内閣決定書を出している。

これに沿って平壌市内の各病院や大学は、人民班(町内会)に出向き、女性を対象に調査を行ったところ、10人に3人が梅毒や淋病の保菌者であることが判明した。

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