かつて、日本の学校の片隅には、御真影(天皇と皇后の写真)が祀られた「奉安殿」という小さな祠が立っていた。それを火災や空襲から守るため、命を投げ出した人々は「英雄」とされた。

デイリーNKが28日単独入手した羅先の水害復旧現場の画像。洪水で家の窓がはずれ、屋根瓦が傾いている様子がわかる。(左)家の前にあった個人耕作地は跡形もなく消え去ったいる。(画像:デイリーNK咸鏡北道内部情報筋)
デイリーNKが独占入手した羅先の水害復旧現場の画像。(画像:デイリーNK咸鏡北道内部情報筋)

一方、現代の北朝鮮の公共施設や各家庭には、金日成氏と金正日氏の肖像画が祀られている。災害から命を投げ打って守りぬいた人には「英雄称号」が与えられるところも、戦前の日本と同じだ。

肖像画を守るために命を落とす

今年の8月、北朝鮮東海岸の羅先(ラソン)を襲った水害の際に、肖像画を守ろうとして亡くなった住民が続出。地域の人々にショックを与えている。咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋は語る。