デイリーNKは北朝鮮における「イマドキ10代おしゃれ事情」を知るため、昨年10月に脱北したリ・チョルフン君(仮名)にインタビューした。彼の金正恩デザインに対する評価は、「あんなダサい制服を着たら人間の価値が下がります」と、何とも無慈悲なものであった。
ちなみに、北朝鮮のファッション・シーンで「イケてる男」の代名詞となっているのは、どうやらロシアのプーチン大統領であるようだ。
北朝鮮のある情報筋は「金正恩氏のファッションは植民地時代のものかというほど古臭い」「爺さん(金日成氏)のマネをしているが、ファッションまで真似しなてもいいのに」と酷評している。
韓流ドラマを通じて韓国のファッションが知れ渡り、海外からオシャレな古着が入ってくるなど、北朝鮮のトレンドは世界に近づきつつあることを、金正恩氏は理解していないのかもしれない。
高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。