北朝鮮が、朝鮮半島の東海岸沖合、つまりは日本海上に航行禁止区域を設定した。韓国の聯合ニュースによれば、期間は11月11日から12月7日までで、面積はかなり広い範囲に及ぶ。
その目的としてまず疑われるのが弾道ミサイルの発射実験だが、他にも様々なことが想定できる。韓国からの情報によれば、北朝鮮は8月に韓国との間で軍事的緊張が高まった後、毎月日本海に航行禁止区域を設定し、対艦ミサイルや多連装ロケット砲などを海岸部に展開する訓練を行ってきたという。
多連装ロケットと聞いて思い浮かぶのは、北朝鮮が朝鮮労働党創立70周年(10月10日)の軍事パレードで公開した新型の300ミリ多連装ロケットだ。これは、北朝鮮が米国を狙って開発してきた弾道ミサイルと異なり、完全に「韓国向け」の兵器である。さらに多連装ロケットは「面」を制圧する兵器であるため、広い範囲の航行禁止区域を設定する必要がある。
さらに、一連の動きは単なる「兵器実験」のためではなく、より過激な行動の準備ではないかという気もする。