北朝鮮の、朝鮮日本軍性奴隷・強制連行被害者問題対策委員会が6日、日韓首脳会談で従軍慰安婦問題の早期妥結が合意されたことを受け、スポークスマン談話を発表。慰安婦問題は「(日韓だけで)うやむやにできる問題ではない」などと指摘。日本は世界のすべての国・地域の被害者と遺族に賠償すべきと主張した。朝鮮中央通信が伝えた。

対策委員会のケ・ソンフン委員は2月、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)機関紙が日本に「ストックホルム合意」を求めた記事に登場。「わが方は『特別調査委員会』をつくり、日本人と関連したすべての問題を解決するために誠意ある努力をしている反面、日本側は何をしているのか」などとコメントしていた。

北朝鮮は今後、日本人拉致問題などに関する協議の場で、日本側に対し従軍慰安婦問題に関する対応を求めてくる可能性が高い。

対策委員会スポークスマンの談話を伝えた朝鮮中央通信の記事全文は次のとおり。

朝鮮日本軍性奴隷・強制連行被害者問題対策委代弁人、日本当局が正しい姿勢と立場をもって日本軍性奴隷問題の解決に臨むことを主張

【平壌11月6日発朝鮮中央通信】報道によると、先日、ソウルで日本首相の安倍が南朝鮮の執権者との会談で「日本軍慰安婦問題の早期妥結」のために交渉を加速化することにしたという。

このニュースに接した共和国の日本軍性奴隷被害者らは憤激を禁じえずにおり、アジア各国の被害者と関連団体の中からも非難の声が高まっている。

朝鮮日本軍性奴隷・強制連行被害者問題対策委員会のスポークスマンは6日の談話で、日本当局が日本軍性奴隷問題に対する自分の歴史的・国家的責任を免れようとせず、世界のすべての被害者が納得できるように誠実で責任ある姿勢をもって問題の解決に臨まなければならないと強調し、次のように指摘した。

今も、わが国はもちろん、中国とフィリピン、インドネシアなどのアジア被害国と、はてはオランダにまで多くの日本軍性奴隷被害者が生存しており、彼らは日本政府が性奴隷犯罪について正しく謝罪し、賠償することによって自分らの踏みにじられた名誉に対する回復措置を取ることを強く求めている。

にもかかわらず、日本と南朝鮮の両執権者が会って日本軍性奴隷問題の「早期妥結」について「合意」したというのだから、犯罪の真相を無視して道理に顔をそむけた荒唐無稽(けい)な行為だと言わざるを得ない。

国際的な反人倫犯罪行為である日本軍性奴隷問題は、誰それの政治的利害関係に翻弄される駆け引き物ではなく、日本が南朝鮮当局だけを適当に説得してうやむやにできる問題ではない。

日本軍性奴隷問題を解決するためには、加害者である日本が犯罪に対する国家的・法律的責任を認め、世界の国・地域のすべての被害者とその遺族に心から謝罪して賠償すべきであり、歴史教育に正しく反映するなどの実際の行動で犯罪の再発防止を国際社会に確約しなければならない。

こんにち、日本軍性奴隷問題は地球上で性的暴力にピリオドを打ち、人権の普遍的価値を確立するために必ず解決しなければならない重要な国際的事案となっている。

国連人権理事会をはじめ国際機構と世界各国の議会で日本軍性奴隷問題の公正な解決を求める勧告と決議案が採択され、日本軍性奴隷被害者らを象徴する彫刻像などが相次いで建てられている現実がそれを物語っている。

日本当局は性奴隷問題をはじめ、過去のすべての反人倫的犯罪に対して誠実かつ責任ある解決措置を講じる時にはじめて、国際社会と真の信頼関係を構築することができ、地域の和睦と安定に寄与できるということを自覚しなければならない。 ―――

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