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北朝鮮社会では土台、つまり「出身成分」が非常に重要視される。いくら能力が高くても、先祖や身内に資本家や宗教者がいれば出身成分が悪くなり進学や出世の道も閉ざされてしまう。金正恩政権に入ってからは、多少緩和されたとも伝えられているが、それでも北朝鮮の人には一生ついてまわる。

しかし「社長」という地位には、出身成分は関係ない。

労働党員になれず、国家機関のイルクン(職員)になれなくても、才覚で勝負ができる。前科があっても人脈、情報力、資金力があれば社長になれる。北朝鮮で出身成分に影響されず登りつめることができる唯一の頂点、いわば「ノースコリアン・ドリーム」なのだ。

ノースコリアンドリームを象徴する「社長」という言葉について情報筋は、「今ではトンジュ(金主、新興富裕層)を呼ぶときにも使われるようになっている。『社長』という言葉こそが、新たな時代の最高尊厳になった」と笑いながら付け加えた。