北朝鮮には「平壌靴工場」と「新義州靴工場」という代表的な二つの靴工場が存在するが、北朝鮮当局の需要が優先され、一般住民への供給が追いつかない。この隙間をトンジュが突き国営工場で靴を製造する。
また、靴底製造のため雇用された労働者は、有害業務に従事することから「有害労働者」として扱われる。日雇い業務に比べると2倍以上の賃金をトンジュは支払う。 需要と供給を見据えながら先回りして売れ筋商品を製造する。危険な業務については一般業務よりも高給を支払う。資本主義国家では当たり前の概念が、北朝鮮でも徐々に浸透しつつあるようだ。