北朝鮮では収穫の時期を迎えている。トウモロコシとジャガイモの収穫は概ね終わったが、コメの収穫が大幅に遅れていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。原因は慢性的な電力難だ。

平安北道(ピョンアンブクト)の内部情報筋は語る。

「10月10日の朝鮮労働党創建70周年記念の行事のせいで、コメの収穫が例年より1週間以上遅れている。電気が来ないため支障をきたしている」

北朝鮮ではディーゼルエンジン付きの脱穀機は、ほとんど普及していない。収穫したコメはイネごと脱穀場に運んで、電動脱穀機で脱穀するが、電力難のため手作業で行う。広大な田んぼで収穫されたコメの量は尋常ではない。それを手作業で進めなければならないことから、脱穀作業が進まず、イネが山のように積み重ねられている有様だ。

さらに、このままイネを放置しておくと、どんどん減っていく。それはネズミのせいだ。 放置されているイネを窃盗から守るために保安員(警察官)が番をしているが、さすがの保安員もネズミの襲撃には対処しようがなく、情報筋は、この調子では脱穀が終わるのは11月の末になりそう」と嘆いた。

北朝鮮では、水力発電所の建設に力を入れているが、完成しても電力難は一向に解消しない。庶民も金持ちも国からの電気の供給などあてにせず、ソーラーパネルを設置して自家発電を行っている状況だ。金正恩第1書記は、あらゆる分野で「現代化」を強調しているが、農業の現代化はまだまだ厳しいようだ。

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