韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と米国のオバマ大統領は16日(日本時間17日未明)、ワシントンで会談し、「2015北朝鮮に関する韓米共同声明」を採択した。両国首脳が北朝鮮の核・ミサイル問題と人権問題に限定して共同声明を出したのは今回が初めて。

両国首脳は声明で、「北朝鮮の核問題を最高の緊急性と確固たる意志を持って取り扱うことに合意した」と表明。北朝鮮に対し、核および弾道ミサイル開発を禁じた国連安保理決議などを即時完全に順守することを求めた。

金正恩氏に「楽観」許さぬ内容

また、北朝鮮が核・弾道ミサイル開発を完全に放棄した場合、「北朝鮮により明るい未来を提供する準備ができている」とする一方、北朝鮮における「人権侵害に対する責任を糾明」すると明記。

金正恩体制が、楽観的な将来を描くのを許さない内容となっている。

声明の全文は次のとおり。

2015北朝鮮に関する韓米共同声明

朴槿恵大韓民国大統領とバラク・オバマ米国大統領は2015年10月16日、次のとおり合意した。

韓米同盟は北朝鮮の核・弾道ミサイルプログラムだけでなく、その他の挑発による平和と安全に対する脅威に対応するという公約を堅持している。我々は確固たる抑止態勢を維持し、北朝鮮のすべての形態の挑発により適切に対応できるよう、継続的に我々の同盟を現代化して緊密な連携を増進させていく。

大韓民国とアメリカ合衆国は、国連によって禁止された北朝鮮の核・ミサイル能力の継続的な高度化について深い憂慮を共有し、北朝鮮の核問題を最高の緊急性と確固たる意志を持って取り扱うことに合意した。

我々は、国際社会と共有する私たちの共通の目標である北朝鮮の完全かつ検証可能で不可逆的な非核化の平和的達成のための私たちの公約を再確認する。北朝鮮の核および弾道ミサイル開発は、国連安保理決議の常時的な違反であり、2005年の6カ国協議共同声明における北朝鮮の公約にも背くものである。我々は、北朝鮮が国際義務と公約を即時完全に順守することを強く要求する。

我々は、緊張を高めたり、国連安保理決議に違反する北朝鮮のいかなる行動にも反対する。とくに、もし北朝鮮が弾道ミサイル技術を利用した発射または核実験を強行するならば、北朝鮮は国連安保理の追加的な実質措置を含む代償を払うことになるだろう。これと関連し、我々は制裁措置を含め、北朝鮮と関連するすべての国連安保理決議の効果的かつ透明な履行の確保のため、国際社会と協力し、すべての国が、北朝鮮の禁止された活動を厳しく監視するよう求める。

大韓民国とアメリカ合衆国は、北朝鮮敵視政策を持っておらず、非核化という我々の共同の目標を達成するための北朝鮮との対話について開かれた立場を維持している。北朝鮮の非核化のために、6カ国協議参加国の共通の理解を認識しながら、我々はすべての非核化の対話提案を拒否してきた北朝鮮を、信頼でき意味のある対話に可能な限り早く復帰させるため、中国と他の当事国との協力を引き続き強化していくであろう。

私たちは決して北朝鮮を核保有国として認めないという点と、北朝鮮の継続的な核兵器の追求が、自らの経済開発目標と両立できないという点を再確認する。もし北朝鮮が核・弾道ミサイルプログラムを完全に放棄するという真の意志を表し、自らの国際義務と公約を順守することに同意するならば、我々は国際社会とともに、北朝鮮により明るい未来を提供する準備ができている。

アメリカ合衆国は、朴槿恵大統領が南北関係を改善するために、北朝鮮に対する度重なる提案を行うなど、絶えず努力している点を評価し、朴槿恵大統領の原則に立脚した政策に基づき、8月に発生した緊張した状況が平和的に解決されたことを歓迎する。アメリカ合衆国は、朴槿恵大統領がドレスデン演説でも提示した朝鮮半島の平和統一ビジョンを引き続き強く支持していくであろう。我々は、朝鮮半島の平和統一に有利な環境を醸成するためのハイレベル戦略協議を強化する。

大韓民国とアメリカ合衆国は、2014年の国連北朝鮮人権調査委員会報告書に摘示されたような北朝鮮の嘆かわしい人権状況に対する国際社会の糾弾に賛同する。我々は、国連北朝鮮人権事務所の業務を支援していく。我々は、国際社会とともに北朝鮮の人権状況を改善し、人権侵害に対する責任を糾明し、北朝鮮住民の民生を向上させるために引き続き努力していく。

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