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「私が現役だったのは安保闘争が真っ只中の時代です。当時、確かに『投入』をやっていました。対象は、中核派とかブントとか、火炎瓶闘争なんかをやっていた過激なセクトです。

彼らは本気で革命を目指しており、デモでは機動隊から死者も出ていた。そこで、公安庁も過激派への団体規制(注:破壊活動防止法に基づき団体の活動を禁止・解散させること)を真剣に検討していたのです。ですから、過激派が『今後も暴力主義的破壊活動を継続するか』という、彼らの中枢の方針を知り、証拠となる資料をどうしても入手する必要があった。

過激派活動家の多くが大学生や若い労働者であったため、調査官がカバー(身分偽装)で潜り込みやすかった事情もあります。公安庁だけではなく、警察や自衛隊も同じようなことをやっていたはずですよ」(公安庁OB)

「総連潜入」が不可能な理由

とはいえこれは、すでに「歴史」となりつつある時代の話だ。機動隊から死者が出ていた当時と今とでは、状況が大きく異なる。公安庁は果たして、『週刊金曜日』が告発したような「投入」を行っているのか。より踏み込んで、朝鮮総連の内部には「投入」を行っているのだろうか。

この問いに対し、現役の外事警察官は「それは絶対に無理な話」と全面的に否定する。

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