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「朝鮮総連の活動家の大部分は、幼稚園から大学まで、ずっと在日朝鮮人のコミュニティの中で育っている。そして日本全国から東京の朝鮮大学校に集められた幹部候補生が、全寮制で教育を受けている。つまり、九州から北海道まで、友人や先輩後輩の関係でつながっているわけであって、そこに日本人が潜り込むなんて絶対に不可能なんだよ。

ただ、朝鮮総連を支援する日本人団体を視察していると、ほかの人々と雰囲気が若干異なる新顔を見かける時がある。そんな時は『あいつ、コーチョーじゃないか?』って疑うけどね」(外事警察官)

「盲腸官庁」とも揶揄され、存在を脅かされ続けている公安庁は、そこから来る危機意識をバネに、ある意味で「果敢」とも言える情報活動を繰り広げているのかも知れない。

しかしそれが、中国での「日本人スパイ」拘束やメディアによる暴露に直面する事態につながっているとすれば、何とも皮肉な話と言える。もっともその全ては、歴代政権の「情報無策」に起因しているのだが。

(【公安調査庁編】おわり)

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(取材・文/ジャーナリスト 三城隆)

【連載】対北情報戦の内幕/外務省編・外事警察・自衛隊編