細胞書記以上の工場、企業所の幹部たちには、労働新聞を購読する義務が課せられている。面倒な義務だが、紙面に掲載されている「1号写真」(金一族の写真)を、なんらかのミスで傷をつけてしまったら、政治犯扱いされる可能性がある。取扱には細心の注意を払わなければならないのだ。
しかし、イントラネットで労働新聞ファイルをダウンロードして読めば、そんな心配もご無用だ。読み終わってからファイルを削除しても「1号写真」を傷つけたことにはならない。また、地方では労働新聞が届くのに3、4日かかっていたが、イントラネットなら発刊日に読める。
イントラネット上には、グルメ情報やゲームはもちろん、工場でどのような製品が生産されているかもわかるようになっている。例えば、工場のサイトに入ると、製品名、種類、価格などがひと目でわかるようになっている。他の国では10年以上前から当たり前にできたことだが、北朝鮮の地方幹部や商売人、そして一般庶民にとってもイントラネットの発展は、非常に目新しく新鮮なようだ。
また、従来の携帯電話の用途も、どんどん変化しつつある。