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北朝鮮当局は、金正恩氏を神格化するため、ありとあらゆる手段を用いているが、さほど効果がないのが現状だ。むしろ、稚拙な神格化がひそかに嘲笑の的となっている。

「最近の学生は、金正恩氏に対して『忠誠』という言葉は、ほぼ使わない。忠誠を尽くそうにも、そもそも国から何かをしてもらったわけではない。これでは金正恩氏の存在をありがたく思わなくて当然だ」

こう語るのは、平安南道(ピョンアンナムド)デイリーNK内部情筋。金日成時代を知らない若者層は、そもそも「最高指導者」への畏敬の念もなければ、忠誠心もない。国営テレビで放送される数々の「金正恩伝説」は全く見ない、見たとしても、もはや「ネタ」扱いするだけだ。

例えば、金正恩氏が3歳の時に「光明星賛歌」を耳で聞いて文字に起こしたという「エピソード」があるが、若者たちは「ありえねー」と鼻で笑うだけだという。さらに「そんな変な番組やめて、『記録映画』(金一族の一挙手一投足を記録した映画)の方がまだマシなんじゃね?」と露骨にからかう。