北朝鮮は、10月10日に「朝鮮労働党創建70周年記念日」を迎えるが、住民の金正恩体制への忠誠心を高めるために兵士3万人を動員した軍事パレードや、様々な行事を予定している。

北朝鮮当局は「党が火花となるならば、青年たちは火になれ」と宣伝しながら、動員を盛り上げているが、賄賂を払って動員を免除してもらうケースが続出。住民達の不満が高まっていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

RFAの内部情報筋(30代主婦)によると、平壌郊外の美林(ミリム)飛行場には朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士数万人が動員され、軍事パレードの訓練を、一般住民たちも金日成広場や大通りで松明パレードの訓練を行っているが、「女性同盟」や「青年同盟」のメンバーばかりが動員されているという。

一方、党中央や平壌市の当局機関に勤める比較的地位の高いイルクン(職員)たちは、全く動員されていないという。実は、「後方(銃後)の事業に使う」という名目で5000北朝鮮ウォン(約75円)の賄賂を払えば動員は免除される。つまり、賄賂を払えない貧しい庶民たちばかりが動員されているのだ。

「労働党記念日にもかかわらず、党員は動員されず、『非党員』ばかりが動員されている現状に対して住民の不満も高まり、露骨に政府を揶揄する声も聞こえる」(情報筋)

不満は高まり、幹部に対して詰め寄る住民さえ現れた。なぜなら、30代~50代の主婦が動員されているからだ。彼女たちは、市場の商売などで家計を担う大黒柱だ。動員に時間が割かれると、自ずと経済活動は停滞し、庶民の家庭は困窮しかねない。主婦たちは、動員と家計の板挟みになり、夫婦げんかが絶えないという。

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