廃止理由は金正恩第1書記が、「美林(ミリム)乗馬クラブに向かう外国人に路面電車を見せたくないから廃止せよ」と指示を下したからだという。
代替交通手段としてバスが導入されたが、非常に混雑しており、市民の間からは「外国人と市民のどっちが大切なのか」と不満の声が上がっている。
平壌市民に親しまれてきた路面電車
路面電車は、「平壌の交通問題を解消させよ」という故金正日氏の指示によって、1991年4月15日の太陽節(故金日成氏の誕生日)に4路線19.1キロが開通した。その後、延長と廃止を繰り返しつつ、平壌市民の重要な足として活躍してきた。
今回、廃止されたのは平壌駅から高層マンションマンション群のある光復通りを経て万景台を結ぶ10.3キロの路線と思われる。これにより、残りの路線は紋繍(ムンス)~土城(トソン)間11.9キロと、楽浪(ランラン)~西平壌(ソピョンヤン)間12.1キロの2路線、24キロとなった。
しかし、外国人の目に触れさせたくない、つまり「美観が良くない」との理由で路面電車を廃止させた金正恩氏の指示には首を傾げざるを得ない。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面平壌を訪れる外国人観光客向けに、チャーターした路面電車に乗って市内をめぐるツアーが何度も開催されており、なかなかの好評ぶりだからだ。