北朝鮮の咸鏡北道(ハムギョンブクト)羅先(ラソン)市を襲った洪水被害に対して、国際機関が続々と支援に乗り出している。一方、北朝鮮の朴奉珠(パク・ポンジュ)内閣総理が被災地を訪れたと朝鮮中央通信は報じた。

デイリーNKが28日単独入手した羅先の水害復旧現場の画像。洪水で家の窓がはずれ、屋根瓦が傾いている様子がわかる。(左)家の前にあった個人耕作地は跡形もなく消え去ったいる。(画像:デイリーNK咸鏡北道内部情報筋)
デイリーNKが28日単独入手した羅先の水害復旧現場の画像。洪水で家の窓がはずれ、屋根瓦が傾いている様子がわかる。(左)家の前にあった個人耕作地は跡形もなく消え去ったいる。(画像:デイリーNK咸鏡北道内部情報筋)

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、複数の国際機関、団体が今月3日、羅先の水害被害の実態調査のために被災地を訪れた。

調査に参加したのは国連の人道問題調整事務所(OCHA)をはじめ、国際児童基金(UNICEF)、世界食糧計画(WFP)、国際赤十字社、複数の国際援助NGOだ。

OCHAの関係者は「水害地域の住民のほとんどが現在公共施設で避難生活を送っており、水や食料へのアクセスが絶たれている状況」と説明した。

現在、複数の国際機関が北朝鮮国内の朝鮮赤十字会の施設に備蓄しておいた援助物資を被災者に提供している。また、朝鮮赤十字会は独自にテント、調理器具、救急薬、水浄化剤などを配っている。

UNICEFは、北朝鮮の保健省から緊急保健救護支援を要請され、救護用テント6セットを援助し、EUは緊急援助金として15万ユーロを支援した。かねてより、北朝鮮の子どもと妊婦73万人を対象に栄養改善支援事業を行ってきたWFPは、洪水被災者への追加支援を検討している。

国際機関の大々的な被災地支援に反して、北朝鮮政府からは朴総理が被災地を訪れたぐらいだ。また、国営メディアも「復旧作業に必要な資材を優先的に送るための対策を講じた」と短く伝えるのみだった。

北朝鮮当局によると、台風15号(国際名:コニー)に影響で、北朝鮮各地に大雨が降り続いた。中でも羅先では、大雨と洪水で40人が死亡、1万1000人以上の被災者が発生するなど甚大な被害が被っている。

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