韓国軍は、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)が埋設した「木箱地雷」が爆発した事故に対する報復として、拡声器による心理戦「対北朝鮮拡声器放送」を11年ぶりに再開したが、北朝鮮が激しく非難している。

「放送を中断しなければ無差別に攻撃する」と警告しながら、18日からは「対南宣伝放送」を再開した。

北朝鮮の対南放送では、主に軍歌が流され、時折韓国を誹謗中傷しながら、北朝鮮がいかにすばらしいかと自画自賛。しかし、音質が悪すぎて何を言っているのか全く聞き取れないという。

韓国側の高性能スピーカーは出力を最大限にすると、昼間で10数キロ、夜間には24キロ先まで聞こえるようになる。朝鮮人民軍の正確なスピーカー性能は不明だが、古いアナログ形式であることは確認されている。

韓国軍関係者は「北朝鮮軍の拡声器は性能が低く、何を言っているのかよく聞こえない。何かうめいているようにしか聞こえない」と明かしている。貴重な電力を使用して再開した「対南宣伝放送」が、効果すら発揮されず、全く意味のないものになっているようだ。

一方、放送再開の狙いについて「韓国に向けて流しているのではなく、韓国からの放送を自国の兵士に聞かせなくするための『妨害用』ではないか」という見方もある。

いずれにせよ、宣伝戦で北朝鮮は劣勢に立たされているが、韓国側はさらなる秘密兵器を投入した。

再開された対北放送では、韓国のラジオ局のニュースや天気予報を流している。むやみに体制の宣伝をするのではなく、一般の放送を流したほうがより信頼感を得られるという戦略に基づくものだ。

さらに放送には、女性脱北者が出演。脱北経験談や韓国での暮らしについて自然な感じで伝えていると韓国のニュースサイト「ニュース1」が報じた。

韓国のラジオや韓流ドラマが、北朝鮮を出るきっかけになったと語る脱北者が多いことから、今回の「肉声放送」は、脱北をさらに誘導し、北朝鮮体制に揺さぶりをかける意味合いがあると見られる。

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