アジアプレスは6日、東京都内で北朝鮮情勢セミナーを開催。北朝鮮による拉致被害者、蓮池薫さんの兄、透(60)さんと、アジアプレス大阪事務所の石丸次郎代表が対談を行った。
対談の中で、蓮池さんは、拉致被害者や家族が高齢化していることを指摘し「一刻も早い解決を望む」と語りながら、遅々として進まない拉致問題の解決にいらだちを見せた。
現在、日本政府の北朝鮮に対する経済制裁については「効果があったら拉致被害者はすでに帰ってきているはず。武力解決ができない日本ができる最も強硬な手段が制裁なのに、戦略がない」と日本政府の対応を批判した。
日本政府が2006年に経済制裁を発動する際、蓮池さんが政府関係者に「いかなるシナリオを描いているのか」と尋ねたところ「北朝鮮は制裁でもがき苦しみ、跪いて謝り拉致被害者を返すだろう」という答えが返ってきたエピソードを紹介しながら、政府の拉致問題対応の戦略のなさを批判した。